【シリーズ】わたしがフィリピン・タイで出会った思い出に残る人

*この記事はふれんどしっぷASIAスタッフによるリレー投稿です*
*フィリピン、タイで出会った個人的に思い出深い人を紹介します*


私が思い出に残っている私の出会ったフィリピン人は、
ネグロス島で出会った同級生の女の子、メイです。

5年前、初めてフィリピンを訪問したとき、彼女は教師を目指して勉強中でした。
まだ幼い妹、弟2人の面倒を見ながら、
母親の家事を手伝う家族思いの優しいお姉さんでした。

初対面でも何でも話してくれ、たった半日しか一緒に過ごしませんでしたが仲良くなり、
その後も手紙のやり取りを続けていました。
手紙では、小学校の教師になったこと、勉強が毎日大変だということ、
家族は皆元気で仲良く暮らしていることなどを書いてくれていました。

今年の夏、私はフィリピンを再度訪れました。
そして、メイと再会することができました。

5年の月日が経ち、すこし大人っぽい雰囲気になったメイ。
以前と同じように誰にでも優しくユーモアたっぷりに接してくれました。

しかし、びっくりした出来事がありました。
メイは小学校の教師をしていましたが、契約が切れ、
これから職を探さねばならないというのです。

メイは私から見て、子どもたちに慕われる良き教師です。
加えて人一倍の努力家で社会人としても一人前です。
それなのに、いったん今の職場を離れなければいけないなんて…。

これがフィリピン社会の現実です。雇用が安定していない世の中なのです。
一方私は民間企業の一社員で、いくら日本が不況に陥っていると言われていても、
職がなくなることをあまり現実的に考えていません。
今、仕事をして安定した生活が送れていること、
それだけでとても幸せなことなのだと考えさせられました。

メイはとても立派な女性です。
彼女の素晴らしい能力と強い意思を発揮できる場が確保されるよう、
同級生として応援していきたいと思います。

そしてこれからも連絡を取り、お互いのことを
分かち合っていけるような仲を続けていきたいと思います。


(おおはし)